先生がいてくれるなら②【完】


やばいやばすぎる……、本気でヤバイ……。


俺を呼ぶお前の声が、やたらと色っぽく聞こえる──。



立花に頬ずりをしようとして……


「……先生っ、冷たっ!」


俺の濡れた髪から立花の耳元に雫が垂れてしまったらしい。


せっかく良い雰囲気だったのに、と思ったりもしたが、元々は自分が髪を乾かすのが面倒でいつも通りそのままリビングに来てしまった自分のせいだと、猛烈に反省した。


いや、そうじゃないか………、あのままだったらもしかすると歯止めが効かなくなって、そのまま立花を襲ってたかも知れない。


だったら俺は俺自身を無意識下に抑制することが出来たのだ。


自分自身を褒めてやらなくては……、もうひとりの俺はそんな俺自身を恨んでるけど……。



立花が俺の腕をギュッと掴んで脱衣所へと引っ張って行く。


「髪、ちゃんと乾かさないと風邪引いちゃいますから」



そう言われて、ふと思い出す。


実はまだ立花と付き合う前の夏休みに俺が熱を出して……光貴に頼まれて立花が俺の看病に来てくれたことがあった。


その時に髪を乾かして貰ったことがあって……。


あれは本気で気持ちよかったな……熱がまだ下がったばっかりだったからかなぁ。