先生がいてくれるなら②【完】



玄関ドアを開け中に入ると俺は「家の人に何て言ってきた?」と気になっていた事を立花に尋ねた。


「え。普通に『泊まるね~』って」

「……誰んちに?」

「……」


おいおい、ちょっと待て。


「まさか、泊まるって事しか言わなかったのか?」

「いえ、あの……」

「おい」


それはマズイ。


立花としてはそれで許可を取ったつもりだろうけど。


あまり嘘はつかせたくないが、せめて『親友の滝川の家に泊まる』ぐらいの許可は取っておいて欲しかった。



そもそも最初は、お泊まり自体予定に無かったんだ。


立花が「ちゃんと外泊許可を取るから、お願いします!」ってあんまり必死に頼んでくるものだから……。


いや、これは俺が悪いな。


立場もわきまえず、自分の欲に走った結果だ。


くそ、自分自身に腹が立つ、なぜあの時ちゃんとダメだと言わなかったのか。