玄関ドアを開け中に入ると俺は「家の人に何て言ってきた?」と気になっていた事を立花に尋ねた。
「え。普通に『泊まるね~』って」
「……誰んちに?」
「……」
おいおい、ちょっと待て。
「まさか、泊まるって事しか言わなかったのか?」
「いえ、あの……」
「おい」
それはマズイ。
立花としてはそれで許可を取ったつもりだろうけど。
あまり嘘はつかせたくないが、せめて『親友の滝川の家に泊まる』ぐらいの許可は取っておいて欲しかった。
そもそも最初は、お泊まり自体予定に無かったんだ。
立花が「ちゃんと外泊許可を取るから、お願いします!」ってあんまり必死に頼んでくるものだから……。
いや、これは俺が悪いな。
立場もわきまえず、自分の欲に走った結果だ。
くそ、自分自身に腹が立つ、なぜあの時ちゃんとダメだと言わなかったのか。



