「……ん………」


まどろみの中、いつもとは違う寝心地で私は目が覚めた──。



どんな風にいつもと違うのか、まだ完全には覚醒できていない頭でぼんやりと考える。


……えっと、……暖かい。


そして、ちょっとだけ、重い……。




──重、い……?




私はまどろみから急にハッキリと覚醒して、パチリ、と目を開けた。



「……おはよう」



私を抱き締めている先生がちょっと目を細めながら私の顔を覗き込んでいる。



「お、おお、おはようございますっ……」



そそそそそ、そうだった、昨日は先生と、い、一緒に…………


て言うか先生、いつから起きて……


もしかすると寝顔、見られた!?


うそ!?


恥ずかしすぎる……!!



あまりの恥ずかしさに思わず掛け布団を頭まで引き上げると、先生は「なんで隠れる? 寝起きの顔、見せて」って悪魔みたいな事を朝から耳元で囁いてて……。



「は、恥ずかしいから、絶対イヤです……」


私が隠れたままそう言うと「……もう見ちゃったけどね」と言ってクスクスと笑いながら私の手を掴んで指にキスを落とす。


「せ、せんせ……っ」


抗議の声を上げた所で私は、ふと、腕に何かがキラリと光るのに気がついた。