先生がいてくれるなら②【完】



「……」


先にお風呂に入っておいで、と言われ、それはもうドキドキしながらすみずみまで美しく磨きましたよ。


持参したパジャマを着て、髪を乾かし、入れ替わるように先生がお風呂に入り、私はリビングで先生を待つ……間に、ちょっと先生の寝室を覗き見して……いまココ。



──なんで先生のベッドのすぐ脇に、布団が敷いてあるんでしょう?



ちなみに先生のベッドはどうやらダブルベッドのようで、とても広いです。


何人も横になれそうなぐらいに広いんですよ。


それなのに床にもう一組布団が敷いてあるって、どう言う状況?




──私は、見なかったことにして、そっと寝室の扉を閉めてリビングへと戻った。




クリスマスに、彼氏の部屋にお泊まり。


そんな状況で、その、当然、あの……えっと……。


……って、そんな期待をするのは、きっと私だけじゃない、よね?


いや、もちろん、ちょっと怖いけど……でも……えっと……。



「なに百面相してんの?」


いつの間にか先生がお風呂から上がってリビングへ来ていたらしく、髪をタオルで拭きながら私を見て笑っている。