先生がいてくれるなら②【完】



俺が引っ張っていた頬が、少し赤くなっている。


ごめん。


お詫びも兼ねて、立花の頬を優しく撫でた。


滑らかな手触り。


すべすべほっぺだな、お前。


頬を撫でられたぐらいで赤くなるとか、可愛すぎてとんでもない。


よく爆弾発言をしてくれるけど、最早お前自体が爆弾なんじゃないかと最近思う……。



俺が顔を近づけると、立花がちょっと身構えたのが分かって、思わず笑みがこぼれた。


今日は何もしないよ、忘れてるかも知れないけど、ここ病室だから。


でも、もうちょっとだけ近づかせて。



額と額をコツリとっくっつけて。


立花が焦ってるのが分かる。


いつも爆弾発言して俺を困らせてるだろ、これはそれのお返しだから。


もっと焦って、もっとドキドキすればいい──。