先生がいてくれるなら②【完】


「今の反応……なに?」


俺の問いに、明らかに慌てふためいた様子。


立花は「なんでもない」と言うが……そんなわけ無いよなぁ?


俺を誤魔化せるとでも思ってんのか、こら。


どうせ倉林の事に決まってる。



「なに? またあいつに関する事?」


そう問い詰めると、言葉に詰まる立花。


「ふーん……」



許せるわけねーだろ。


全部吐け、さもなくば、お前のほっぺが赤い餅と化すぞ、こら。


俺は立花の柔らかいほっぺをむにゅっと引っ張り、自白を強要した。



そして、衝撃的事実が語られる──。



倉林との会話と、告白……返事の保留──。



……はぁ。


立花が悪いわけでは無いけど。


やっぱり俺はもう一度立花の頬をむにゅっと引っ張った。



「出来るだけ早めに断れ。分かった?」


お前の返答次第ではもう一度引っ張るぞと言わんばかりに、立花の両頬を指先でツンツンとつついてやると、コクコクと頷く。




はぁ、やっぱあの男、俺の前から消えて欲しい──。