先生がいてくれるなら②【完】



その日の放課後に学校から色々聞かれる事になり、会議室の一室に呼ばれた。



会議室には、教頭先生、生活指導の先生、学年主任、担任、副担任と、勢揃いで。


なんだか取り囲まれて責め立てられるような、そんな雰囲気で……。



私は全員の前で、あの時なにがあったのかを一から説明する事を求められた。



呼び出された事、言い争った事、暴行を受けた事、閉じ込められた事──。



口にすれば、なんだか本当に自分の身に起こった事とは到底思えず、私はただただぼんやりとして、「早く帰りたい」と思っていた。



聞き取りは1時間ほどで終わり、既に学校の判断で自宅謹慎させられている本城さんたちの処分などは、後日教育委員会の判断で決まるようだと後で藤野先生から聞いた。


──教育委員会か。


じゃあきっとたいした処分じゃないね。



──私が予想したとおり、数日後に決まった彼女たちの処分は、自宅謹慎が数日間延びたぐらいだった。


生活指導の先生は教育委員会の判断に呆れたように、そして申し訳なさそうに私に報告してくれた。