大っ嫌い。
みんな大っ嫌いだ。
あのころの私は全てを憎んでた。
死にたかったわけじゃない。
消えたかった。
そんな私に愛を教えてくれた君。
私を見て。
「愛してる。なるくん」

中学1年になった頃から私は心がすさんでいった。
見るもの全てが大嫌いだった。
私を気遣ってくれるお母さんも、お父さんも、おじいちゃんもおばあちゃんも邪魔だと思うようになってしまった。
反抗期かな...
私最低すぎる。
高校に入ってもかわれずにいた。
次第にみんな私を避けるようになった。
家にも学校にもどこにも居場所がなくなって、苦しかった。
だから毎日家の近くの塔にいって歌っていた。
「ねぇ!」
!?
突然声をかけられた。
私とおなじ学校の優等生くんの霧島成也くん。
こいつがいっちばん嫌いなのに最悪。
今日ついてないわ...
「何してるの?」
私は無視をしてまた歌い始めた。
「家には帰らないの?」
無視しようと思ったけどあまりにも彼が綺麗な目で見つめるから出来なかった。
「家にはいたくない。」
「僕の家来て」
は!?
何言ってるのこいつ...
「ばっかじゃないの!そうやって顔がいいからって流されるような子ばかりだと思わないで!!」
「ふーん。純粋なんだ。ビッチかと思ってた。」
何こいつ。
キモイ。
急いで帰ろうとする私を彼はそっと引き寄せてわたしの耳に囁いた。
「俺は君を見てるよ」

んーーー
体痛い...
はっ!?私なんで...
こいつの家じゃん。
そっか。
私こいつに初めて取られたんだ。
「ん、、、起きたんだ。おはよう。うゆ」
「おはよう。帰る!!!」
「ダメだよ。うゆは俺のだから。うゆは1人にならなくて済むし。俺は性欲を抑えられる。」
「それって都合のいい関係でしょ?」
セフレ、、、
まぁいいや。
どうでもいいや。そう思った私が馬鹿だった。
心も体もどんどん彼に溺れていった。
学校でも彼は私を求めた。
愛っておもたいんだな、、、
こんなに苦しくなるとは思わなかった。
私は楽になるために彼に伝えようとした。
「んっ//なるくん。」
「はぁっ何?」
「わたしなるくんのこと、すき」
そんな私を彼は抱きしめてそのまま果てた。
無理だってわかってた。
だから平気。
やっとスッキリできたもん。

18歳のクリスマス。
私はツリーの下で泣いた。
「うゆ。愛してる」
後ろからそんな声が聞こえた。

「ねぇなるくん。」
「ん?」
「愛してる」
そう言ってキスをする私。
でも足りない。
私はそっと目を閉じた