そう…お仕事だもん……。

でもね…お仕事だから…って言っていないと私ってたぶん、色んな事に感情移入しちゃって、疲れちゃうんだよね。

だから…あえて言う。

お仕事だから。

だから煌君に優しくするの。

守ってあげるっ…なんて言うの。

でも…

でもね。

スニーカーの先をポンポンとして少しよろけながら…踵を引っ張る小さくて細い男の子。

そんな後ろ姿が、気になって気になって…放っておけない気持ちになった。

あの日、私をアパートの入り口まで送ってタクシーに乗り込むヒカルの後ろ姿が気になったのと同じ。

2階の踊り場からヒカルの背中を追いかけた。

そんな後ろ姿が、気になって気になって…放っておけない気持ちになった。