「今日は、思い切り飲んで、楽しんでよ。女子会っ!!」

ワインをグラスに注ぎながら光留は、アコと千奈美に微笑んだ。

今日は、若きカリスマシェフのスペシャルコース。(光留…曰くっ。)

食後、私と千奈美は用意してあった花束とプレゼントをアコに差し出した。

「橙子、千奈美…本当にありがとう。
ヒカル君も…こんなにステキなお店をオープン前に、貸し切ってくれてありがとう…。」

「アコ、また…いつでも遊びに来て。
待ってるから…。」

私は込み上げてくる感情を抑えて、胸の前で小さく拍手する。

「うん。本当…ありがとね。」

「アコの実家にも泊まりに行こうかなっ。なにせ…有名な老舗旅館だもんね。」

千奈美がはしゃぐ。

「座敷わらしが出るくらい…古いわよっ。(苦笑)それでもよければ大歓迎っ。」

「(笑)めちゃくちゃ興味あるな〜。
老舗の大旅館のお嬢様のお口に合うか分からないけど…このワインは俺からのプレゼント。
アコちゃん、幸せになってよ。」