「うん……。そうだね、そうだよ。
陸斗なら、きっといいお父さんになれそう。
まずは…ワンちゃんのパパ…だね!」

陸斗はにっこり笑って煌君に走り寄る。

「坊主っ!いい所、教えてやるっ。内緒だぞっ!秘密基地!!」

「本当ーーーー!教えて、教えてっ!!」

「今日は、お兄さんがいるからOK!!絶対、誰にも秘密っ!絶対一人で登らないって約束できるなら…OKっ!!」

「分かった!!約束するっ。おっちゃん!!」

「おっちゃん言うなっ!!この坊〜主(笑)」

煌君はケケっと笑って、べーーっと舌を出す。

「コイツ、たまにくっそ生意気なんだよなっ!しかも、俺にだけっ!!
誰に似てんだよ〜?!」

あっ…それは…

ひょっこり悪魔の光留に決まってる。(苦笑)

「うわぁーーーーっ!!すごぉいっ!!」

煌君はタンクの上からの絶景に声を上げる。

私と陸斗は、なんだかすごく笑ってオレンジ色の街を見下ろした。

あの廃観覧車はもうそこには無くて…

新しく塗り変えられて、つるんとしたボディの観覧車がそこには見える。

アウトレットショッピングモールのオープンも近いらしい。