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いつものショッピングセンターの屋上に車を止めると、久しぶりに陸斗に会えた。

保育園の工事が終わって以来。

光留の家に引っ越したこともあって、ここへ買い物に来ること自体が減ったから。

「久しぶりっ!橙子っ、元気そうだな。」

お日様が半分沈みかけた屋上を走り回る煌君を見つめながら陸斗が微笑む。

「園長先生、代わったんだってな。」

「うん…。
あの後すぐに辞任されて、今は色々と…自死遺族のボランティア活動とか、自身の心のケアで通院していらっしゃるとか……。」

「そっか…。ちゃんと…向き合って過ごしてる…それがいいよな。
肝心の…煌君には謝ってくれたのかな。」