私は頷きながら…光留の包帯を巻き直した。

首から肩にかけてのタトゥー。

エリさんの名前の部分に傷が付いて、深い跡が出来た。

「エリの裁判…早く終わるように、それから早く元の生活に戻れる様に、嘆願書…提出しようと思って。」

「うん。そうだね…それがいい。」

「もう…これからは俺たち家族には関わらない約束もするし……。
でも、煌の産みの母親だという事実は一生変わらないから、もう一人の子供の為にも早く普通のお母さんに戻って欲しいんだ。
執行猶予…付いてくれるといいなと思って。」

「私もそう思うよ。」

光留のエリさんへの優しさだと思う。

そして…何より煌君を想う気持ち。

私はこの人と結婚して良かったと思う。