「大丈夫…ゆっくりでいいから。」

「……………。」

私は苦痛な声にオロオロしながらも、全身で光留の身体を支える。

腕に力を込める。

とにかく、痛くないように精一杯の力で彼を支えようと必死になる。

お……重っ。

ちょ…ちょっと。 支えきれ…な……

フッと光留の身体が軽くなる。

えっ……?

顔を上げると光留は面白そうにイタズラ笑いを浮かべて、ツンと小悪魔な流し目をコッチによこす。

「タスケテ…タテナイっ…」

そう言って私の肩に両腕を回して寄り掛かる。

「もぉ〜〜!!ふざけないでよぉっ。
私、めちゃくちゃ心配してんだからっ!!」

光留は私の首筋に顔を埋めてクスクス笑う。

「もう………ホントに…ホントに……。」

なんだかホッとして…安心からか声が震える。