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光留の意識が戻って1週間後…

体力が戻らない光留を一般病棟へと車椅子で連れて行く。

骨折した左足には大きなギブスがつけられ、頭の包帯から覗く眉上辺りには、生々しい傷が残っていた。

その他…擦り傷、多数。

綺麗な光留の顔に傷が痛々しくて、なぜか私の方が泣けてきちゃったけれど、光留本人は…あまり気にしてない様子。

そこは…やっぱり男の子だな、なんて…思ったりして。

「あっーーー!!痛っ〜〜!!いたたたっ!」

「えっ!えっ?大丈夫っ!掴まって、光留。」

車椅子からベッドに移る少しの動きで悲鳴をあげる光留を私は身体ごと抱き寄せる。