☆
         ☆
         ☆

「なんで…黙っていたんですか?知っていたんですよね。」

「………………。」

「頼りにしてました。そして…天使だと思ってました。あなたのことを…。」

「何…それ(苦笑)私が…?」

「はい。異動になって…不安だった私を気にかけてくださったのは、なつめ先生だけですもの。」

私は、なつめ先生が資料室に入って行く姿を見つけて…後をつけた。

小さな換気扇の隙間から、夕方の西日が差し込む。

なつめ先生は、色画用紙を数える手を止めて…こちらに視線を向ける。

「何の話…かな?」

「児相の方に話して下さい。本当の事を…知っている事を全部!」

「だからっ!何のこと…?」