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ショッピングモールの屋上。

陽が落ちるのが日に日に加速していく…1番星、2番星、3番星…あ〜もう、分からない。

夕日が沈んでその余韻は、それはそれで美しい。

あれからすぐに身体に異常が無いと診断された煌君は児相へ引き渡された。

引き取りに来た支援員に…暴れて、噛み付いて、引っ掻いてやればよかったのに…

なんて…子供以下の私の思考。

煌君は黙って、彼らの後について行ったそうだ。

アザラシのぬいぐるみを抱えて。

小さくて儚くて健気な…後ろ姿を想像するだけで切なくて…息が苦しくなった。

社会的に他人の私に出る幕なんて一つも無くて…ワザと仕組まれているのか?と思うくらいこの件に関して、私は完全に…はぶかれていた。