「少し…黙って頂けますかっ。
何も…知らないくせにっ…。何も分かってないくせにっ!!」

煌君の病室を出るとすぐに見ず知らずの大人、数人に取り囲まれた。

私だって十分、大人過ぎる程大人なのに…

なんでだろう…

こういうシチュエーション…(今までの人生にほとんど無いけれど…)

こうなると相手がすごく自分を見下しているようで…

やたらと不条理な事を正当化しようとする大人に見えてしまう。

私は、まるで駄々っ子の様に声を荒げて言ったように思う。

光留の胸に抱かれて…2階から着地した煌君とエリさんの赤ちゃん、2人は意識が朦朧としていたものの…命に別状は無かった。

煌君の安定した寝息を確認して部屋を出て、すぐに呼び止められたのだ。