「ねぇ…橙子…」

光留が振り返る。

「…ん?………」

放心状態を引きずりながら、運転席へ乗り込む。

「俺、考えるよ。」

「……………?」

ドアを閉めかけて首をあげる。

そのドアを光留が全開にする。



「仕事。

橙子と煌ともう少し一緒にいられるように。」



私は身体を乗り出して光留に両手を広げる。


「お日様の花を見てみたいから。」



私って馬鹿だね。

世界で一番信じたい人なのに、信じることが不安になるなんて。

それとも…

愛すれば愛する程、不安になるのは普通?


両手を伸ばして………

キスのoverdose。


これから…私はどうすればいい?

アコ、教えて。

自分を見失なうくらいの好きは…どうしたら抑えられるの?

光が無いと歩けない。

光留がいないと…不安になる自分が怖くなる。


アコと私は同じ。

同罪だと思う。

カラフルな…可愛い錠剤を…

飲んだか、飲まないか…ただそれだけ。