「……………困りますね。」

園長先生は長い溜め息をつく。

相当…お怒りだと思う。

たぶん…それなりに警察から事情も聞かれて…私のせいで巻き込まれていたと思われる。

「お付き合いは…自由だと思いますよ。
池上さんの事も、お友達の事も…ただ、今回のことは事件ですよ。
どんなお仕事もそうだと思うのですが…立場的にも責任のある行動を取らないと…
分かっていますよね。」

はい……十分に…

「分かっているつもりです。本当にご迷惑をお掛けしました。」

私は、辞めなくてはいけないことを察して頭を下げた。

静かに部屋を出ようとする私に園長先生が口を開く。

「橙子先生。あなたのような真面目な人だからこそ……彼みたいなホストにのめり込んでしまうのかしら?」