「(笑)それでも落ち着いてきましたよ。
そうね。池上君が落ち着いたからかもしれませんね。だから…そう感じるのかも…。」

「そうなんですか?煌君は、初めからこんな感じだと思っていました。
幼い感じはありますけど、癒し…です。」

「橙子先生には懐いているのね…。煌君。   生活リズムがぐちゃぐちゃになっているせいか…朝、機嫌は悪いし、噛み付くわぁ…暴れるわ…(苦笑)
物にも執着が凄いし…ワザとおしっこは漏らしちゃうし…去年はなつめ先生、大変だったのよ。そうなると、お部屋全体も落ち着きがなくてね。」

「そうだったんですね。」

「若い父親と2人…。仕方がないと思うんですけどね。」

「分かります。愛情に満たされていない子供の心が…どれだけ成長に影響をもたらすのか…。

けれど、残念ながら世間には毒を持った親も…母もいますもんね。

私は…父親と2人であることが悪いとは思いません。

可哀想だとも思いません。

ただ、これだけは…傷だけは許せません。」