☆
          ☆
          ☆

真夜中3時。

静かな夜をブチ破るように…光留の明るい声が玄関の大理石に跳ね返る。

いつもよりワントーン高い声。

この家の主はご機嫌のご様子。

「キィーーーラ♡起きろっ!煌っ!パェージャと生ハム。お値段高めの生ハムっ。
お土産ーーーーっ!!」

酔ってる=ご機嫌

「ちょっとぉ〜!光留っ…煌君寝てるってばっ!」

私は、肩がズリ落ちた部屋着を整えながら…玄関へ光留を迎えに出る。

いつの間にかソファーでうたた寝をしてしまったらしい。

「橙子ーー♡ 橙子先生っ!パェージャ、食べる?(笑)」

「だから〜もぉ。酔ってるって〜。」