陸斗は無理に笑うと…軽く手を振って少し混み始めた店内に颯爽と消えていった。

別れる理由なんて、人それぞれ。

子供がいても壊れる2人。

子供がいないから…別れる2人。

どちらも…相手を思い合った答えであって欲しい。

自分と相手を大切に思った答えが、別れの理由であるならば…その選択は間違っていないのかもしれない。

でも……

でも、陸斗っ!

待ってよ!

私は心の中で陸斗の背中に叫ぶ。


愛するってエゴじゃダメなの?

奥さんのこと、好きなんでしょ?

陸斗。

それでいいの?

そんなんでいいの?!!