ふっと…思う。

私の戦いは、いつ終わるの?

28歳…女子、複雑。

顔か?性格か?

お金か?ピュアか?

トキメキの無い保証される癒しか?…多少のリスクが伴なう見栄か?

…………。

簡単で複雑。

光留は…私を盲目にさせる。
何が良くて悪いのか…計算できない。

「橙子っ。何、ぼっーとしてんの。ブーケトスだって!」

アコが私の袖を引っ張る。

千奈美は、透き通るようなパープルのカクテルドレスに身を包んで、教会のバルコニーから手にしていたブーケを投げた。

お日様が眩しい。

千奈美も眩しすぎる。

光の飛沫に反射して…輝くブーケが私の目の前へ一直線に落ちてくる。

思わず、アコの腕を自分の方へと引き寄せる。

「アコ……っ。」

アコはしっかりとブーケを両手に収めると、私の方を振り返る。

「……いいの?橙子。」

周りから拍手が湧き上がる。

「もちろんっ♡次のお嫁さんはアコだよ。」

「橙子…ありがとう。嬉しいっ…。」


眩しい……。

お日様の光の輪。

ライスシャワー。

千奈美の幸せな笑顔。

いい式だった……