光留は人差し指で私の唇を塞ぐ。

人差し指…一本で…

はぁ……あん、

そこは……ダメ……っ

「俺の好きにしていいんでしょ…。」

「えっ…ちょ、ちょっと…光留っ!」

悪魔だっやっぱり…

光留は私を飜弄する悪魔っ…

息が溢れる…声が溢れる。



そんなに無邪気な顔で見つめられたら…。

そんな風に触れられたら……。

誰だって悪魔に魂を売りたくなる。



「光留の好きにして……。」


めちゃくちゃに…抱いて

本能が…満たされるまで。

愛情の貯金…私が光留を満たしてあげる。

抱き合って、繋がって…本能だって有りだと思う。


こんな手段も有りだと思う。


視界が揺れる…私は声を堪えて煌君の目が、今…ここで覚めないことを祈った。

だって…

煌君から…パパを奪っている顔は絶対に見せたくないから。

光留の突いてくる激しさは…次第に私の記憶をさらって…首筋のタトゥーは彼の体温だけを感じるように変わっていた。

記憶…?

粘液と体温…

副反応…ヤバい。

光留の取説…

いないと生きられなくなります。

過剰摂取に注意、やめられなくなります。

ちゃんと書いておいて欲しかった。