白夜の天使たち 〜ホストでパパで彼氏です!〜

「煌、近いうちに本物の観覧車に乗せてあげるよっ!」

「(笑)ホントっ!家族でっ?」

「……うん。ああ。(笑)」

光留は私の方を見る。

「ホントにっ!橙子先生も一緒?」

「一緒に…乗っていい?」

私の問いかけに、光留の顔を見る煌君。

大人の顔色をうかがう、たった4歳で…空気ばかり読む煌君が愛おしいくらい切ない。

「もちろん!一緒だよっ。」

「うんっ!!」

光留の返事にやっと安心して笑う。

「僕、この観覧車がいいな〜。これに乗って3人であのてっぺんまで行きたいっ!」

「マジかぁ〜。これ…かぁ。これは…ねぇ。」

光留はじっと暗闇に聳える観覧車を見つめる。

入り口には、人が入り込めないように鉄の板が張り巡らされている。

さすがに素手でどうにかなるものではない。