「わっかんねぇな。俺には…。」

「私も…分かんない（笑）
でもさ、何もしてあげられない…なんて言える陸斗は早紀さんを愛してるんだね。」

「なぁ…橙子。
俺もさ、あの観覧車なんだよ…。」

「えっ……？」

「ほら…あの屋上から見える廃遊園地の観覧車。」

「陸斗……。」

「静かに毎日少しづつ朽ちていく…動きたくても動けない観覧車。」

「……………。」

「なんかっ！！ソイツに嫉妬すんなぁーーーーっ！！（笑）」

「（笑）私は早紀さんが羨ましいよ。
陸斗はいいダンナ様だと思うしっ！」

「（苦笑）どーーかなっ。
でも、もう…屋上で吐くような恋はすんなよっ！」

「……………。」

本当だね………。

「ソイツと上手くいくといいなっ。」

元ホストで子持ち…なんて…言えない。

「うん。陸斗、肉食べといてっ。
それは……ワガママなんかじゃないよ。」

「（笑）」