「そういうのって…間違ってるかな…?」

「ソイツ…橙子を一生幸せにしてくれそうな人?」

「……それは……。」

「ソイツ…橙子の期待に全部答えてくれる人?
橙子の求めるものを全部与えてくれる人?」

「さぁ……?まだ、分かんない。」

「俺、早紀に何もしてあげられなくて。」

「陸斗……肉っ、食べてる?…(苦笑)
私だったら…もし私だったら何もして貰えなくても側に居られるだけで幸せだと思う。
たぶん、早紀さんも同じ。
陸斗と居られるだけで…幸せだよ。」

「(笑)くくっ。
なんか…いいな、そういうの。恋してる感じ…。」

「あ…そっかぁ。それって恋の領域なのか?
何かを期待したり…求めたり…答えようとしたり…それって愛なの?
そっちが恋だと思ってた…?」