「うん…。好きだから、好きだから…レイジの為だったら何だってするっ。」

アコはいつの間にか泣いている。

泣き上戸…到来。

「何、言ってんの!レイジ君の為じゃなくて、まずは自分を大切にしなよ。
アコ、飲み過ぎっ!!こんなに…アルコールで痛めつけて、どぉーすんのっ。」

アコの涙は、ポロポロととても綺麗で純粋。

「今日は、側にいるから…ゆっくり休んで。」

「ありがとう…橙子。」

私とアコはソファーの上と下で横になる。

私はベッドから布団を引っ張ってきてアコの側で寝る体制。

「ねぇ、橙子。さっきは怒らせてごめんね。
でもねアタシ、ヒカル君に橙子の連絡先…聞かれた時に感じたんだ。」

「んーー?」

「ヒカル君が、橙子のことを気になってる確率…80%だって。」

「(笑)アコはAIじゃないでしょっ!」

「あっ〜!アタシだって伊達に10年間、夜の街で働いてないわよぉ。色んな人間をモニタリングしてきたんだからっ!AIなんかに負けてないと思うのっ!!」

だから、分かるの。

ヒカル君がすご〜く可愛く見えた。

あんな彼を見たことないかもって……。

ちょっと照れて、嬉しそうで。

あんなヒカル君…見たことないな。