「わかった、わかった…わかったから、とりあえず入ってアコ。てかっ!靴っ。靴脱いでっ!!」

「キャはははっ♡欧米かっ!欧米かっ!」

ハイハイ…。

どこの国でもいいから…激しく酔ってるよ〜アコ…( ̄▽ ̄;)

私は玄関の入り口に倒れ込むアコの足からパンプスを引っ張って脱がした。

片方は浮腫んで脱がせにくいし…もう片方のヒール部分は根元から折れて、パカパカしている。

「もぉーーー!アコっ、飲み過ぎだってばぁ。ちょっと…せめてリビングまで入って寝てちょうだいっ!ったく…レイジ君の店で飲んだの?」

「ねぇ〜橙子、今日は帰りたくない。」

「帰れないでしょ、その状態じゃ。
泊まって行きなよっ。
はい……、お水っ!」

「レイジが帰って来ない部屋に帰りたくないよ……。」