はつ恋。

「さてと、どれにする?日奈子が好きなやつ選んでいいよ」

「私、優柔不断だからこういうの決めるのに時間かかっちゃうんだぁ。それに...」


あのこの顔がぽわんと浮かんでくる。


「それにね、あっちゃんの分も買いたいし」

「あぁ、クラスメートの湯井敦子のことか」

「そう。あっちゃんにもおみやげ買って......」


そっか!

その手があったか!

突然、名案が浮かんできた。


「日奈子、どうかしたか?」

「あのね、有馬くん。この後の夕飯、行きたいお店あるんだけど、そこでいい?」

「日奈子のおすすめの店か。いいじゃん!そこ行こ」

「うん!じゃあ、集中して選ぶね。ちょっと待ってて」

「了解」