はつ恋。

今回はゴールデンウィークで激混みだったから、馬の選定は出来なかったけれど、無意識のうちに好みの馬をさくっと決めて乗馬していた。

スタンバイはオッケー。

後は待つだけ。


「もう楽しそうだな」

「うん」


夢にまでみた光景。

馬に乗った王子様がいて、

私もその隣にいる。

そして、メロディがおとぎ話の世界に誘う。

優雅だけど、どこか楽しげな音楽が流れ出す。

私は上下する馬に乗って回る。

回って回って回って、

私の世界が色付いていく。

世界がキラキラと輝いて見える。

馬車のように、

馬の首に付けてある宝石のように、

目映く輝き出す。

私は迷わずシャッターを切った。

自分が見た景色が不滅になるように。

この一瞬を重ねて永久になるように。