ミュウの心の内を聞いて、改めて「好き」を実感した。





上辺だけじゃない、心底俺のことを理解してくれる。
こんな奴、多分二度と現れないだろう。



一生大事にしたい―――――――








そう思って、彼女を愛おしく見つめると…………超険しい顔。

何!?










「ヒナタこそ、どうして私とつきあってるの?」








ミュウの口から信じられない言葉が紡がれる。



何か言わなきゃいけないのに、咄嗟に口から出てこない。







「どうして私と付き合ってるの?本当に私のこと好き?…………わかんないよ」



好きだよ。そんなの決まってる!









心で叫べど、口からそれが出てこないのがもどかしい。




思ってること、すんなり喋れればいいのに!呪うぞ?この性格。


もしかして俺、脳と口……繋がってないのか?!




俺が何にも言わない(言えない)でいるうちに、険しく強張った表情がみるみる崩れて、泣き顔に変わる。

目に一杯溜まった涙が、行き場をなくして頬を伝う。










ガタン!







「んもっ、いいよっ!」









なんの返答もしない俺に業を煮やしてか。
急に椅子から立ち上がって後ろを向くミュウの背中………震えてる。






ヤバイ!





そう思ったら、ぱっとその手を掴んでいた。