「食べないの?」
私はクッキーを開けて口に入れた
サクサクと音が響く
「玄関汚すといけないから帰って食べるよ」
「(笑)こぼすの?小学生?」
「クッキーは粉が落ちるだろ?小学生じゃないよ」
「ふふっ、じゃあ」
ポケットからもう1枚取り出して開けた
「口開けて?アーン」
「それは恥ずかしくて無理だよ」
「こぼしたくないなら1口で食べて、はい!」
大輔くんの口の前にクッキーを持っていく
「幸せのおこぼれは大輔くんはいらないのかなぁ(笑)」
「欲しいよ、鈴ちゃんとデートしたい」
「部活あるでしょ〜」
「午前練の時に会いたい、ごめん一応キャプテンだから練習は休めない」
「午前練終わったとして何時から出かけられるの?」
「1時半」
「ふ〜ん、はい食べて」
大輔くんは口を開けた
私はじらしながら口の周りで揺らす
「鈴ちゃん、早く」
ピピッと大輔くんのタイマーが鳴った
6時50分だった
大輔くんはタイマーを止めた
「家の人が帰ってきたらいけないからセットしておいた、時間切れだね、クッキーは鈴ちゃんが食べて」
大輔くんはカバンを持って玄関を開けた
「またメールする、じゃあ」



