胸が痛い。。

会いたかった。

彼女がいたって、構わない。

ただ、彼に会いたかった。

会いたい。

心に霧がかかったかのように、思考は何も
考えれなくなっていた。

教室までの道のりをただ歩いた。
歩いて、歩いて、歩いて。

教室の入り口から、窓側にいる陽子が見えた。
陽子の姿が見えた瞬間、

入り口に立ち尽くしたまま。

涙が溢れてきた。

陽子は、それに気がついて
いちもくさんに私に駆け寄り

心配そうに、私の目の前に立ち
手を強く握りしめて、

「…リン。‥」

何も話さなくても彼と何かがあったのだと察知してくれたかのように

何も聞かず。ただ、優しく私を抱きしめてくれた。