復讐投票

次の日。
私は昨日も放課後に見たことを霞達に話した。

「は? あいつ死んだの?」

「あいつムカつくからねぇ〜、いなくなって清々したわwww」

千夏は、悪びれた様子もなく、そんなことを言ってきた。
私は、霞達の話を聞き流しながら、昨日のことを思い出していた。
人が1人死んだのに・・・何?あんたたちの態度・・・反省のひとつもしてないじゃない・・・

「真理、あんたもそう思うでしょ?」

すると、霞が笑いながらそう聞いてきた。

「え、何?」

「あんたも香苗がいなくなって清々したでしょ?」

「う・・・うん・・・」

私はそうつぶやいた。





その日の夜。
私は、いつものように霞達とチャットで話していた。

『霞 みんな、いる〜?』

『真理 いるよ』

『千夏 私も〜』

『千夏 今日マジで疲れた〜』

『霞 ほんとそれ! 6限目に国語はやばいでしょ』

『千夏 もう私寝ちゃいそうだったもんw』

『霞 それな。 中村の授業、ホントつまんないよな』

『真理 あ、わかる。ってか千夏さあ、寝ちゃいそうって言ってたけど・・・ あんた寝てたでしょ・・・』

『千夏 あ、バレた?笑』

『真理 あんた私の席の近くじゃん・・・ わかるよ・・・』

私たちがそんな話をしていると、突然スマホの画面が真っ暗になった。

『真理 えっ・・・な・・・なに・・・これ・・・?』

『千夏 え、なになに!? 何事!?』

『霞 え、ちょ、どうなってんの!?』

『愛華 え、ちょっとなにこれ!?』

私たちがパニックになっていると、クラスメイトの愛華が、チャットルームに入ってきた。

『霞 えっ、なんで愛華がいるの!?』

『愛華 わかんないよ! スマホいじってたら急に画面が真っ暗になって・・・』

『大輝 俺もだよ・・・ なんだよこれ・・・どうなってんだよ・・・』

まだ分からないけど、どうやら私たちのクラスメイト全員が集められているようだった。
私たちが困惑していると、

香苗がグループに参加しました

そんな表示が現れた。

『真理 え・・・? ちょっと待って・・・ 香苗って・・・』

『霞 ちょっと誰!? こんな時にイタズラしないでよ!』

『千夏 でも・・・』

突然の事態に、私たちはさらに混乱した。
その時。

『香苗 ねえ、私の事、覚えてるよね?』

香苗からメッセージが送られてきた。
でも・・・ 香苗・・・ 死んだはずじゃ・・・

『真理 ほ・・・ ほんとに香苗なの・・・?』

『霞 冗談言わないでよ。 あいつは死んだはずでしょ? 死んだ人がメッセなんて送れるはずないでしょ?ww』

『香苗 うん、死んだよ?』

『千夏 は・・・? だったらなんで・・・』

『香苗 私はね、あんたたちに呪いをかけたの』

『霞 はあ? お前、何言って・・・』

『香苗 じゃあなんでみんなこのチャットルームにいると思う?』

『大輝 は? そんなの分かるわけねえだろ』

『香苗 じゃあ教えてあげる。 私がクラスメイト全員をこのチャットルームに入れたの』

『霞 は? 何でそんなことを・・・』

『香苗 決まってるでしょ? あんたたちを殺すため。』

『真理 こ・・・ 殺す・・・?』

『香苗 そう。 あんたたちが私をいじめたから、その復讐よ』

『霞 はあ? なんでうちらが殺されないといけないの?』

『香苗 だから復讐だって言ってるじゃない』

『霞 はあ? 復讐って・・・』

『香苗 あんたたちにはこれから投票をしてもらうわ』

『霞 ちょ、話聞けよ!』

『真理 しかも投票って・・・』

『香苗 そう。毎晩1回、誰に死んで欲しいかを投票してもらうの。 で、1番票が集まった人を私が殺しに行く。 それが、あんた達への復讐よ。ちなみに退室したり投票しなかった人も殺しに行くから。あんたたちはもうここから逃げられないわよ』

『大輝 もう意味わかんねえよ・・・』

『愛華 はあ、 もう馬鹿馬鹿しい。 私、こっから退室するから』

『真理 え、ちょ、ちょっと待ってよ愛華! やめた方がいいって! さっきも言ってたでしょ?』

『愛華 はあ? あんた、あんなの信じてんの? デマに決まってんじゃん。 とにかく私、退出するから。 あとは好き勝手やってくんない?』

『真理 え、ちょっと待ってよ! 愛華!!』

愛華が退出しました

『真理 あ・・・愛華・・・』

『香苗 あ〜あ、退出しちゃダメって言ったばかりなのに。 残念ね』

『大輝 お・・・ お前まさか・・・ ほんとに殺す気か!?』

『香苗 そういったでしょ? じゃ、決まり。 今日のターゲットは愛華ね。』



香苗のメッセージが届いた瞬間、スマホはいつものホーム画面に戻っていた。

「なんだったんだろ・・・今の・・・」

私がそう呟いた時、チャットの通知が来た。
私はびっくりして短い悲鳴をあげた。
どうやら霞からメッセージが来たようだった。

「なんだ霞か・・・ 驚かさないでよ・・・」

私はそう呟いてアプリを開いた。

『霞 ねえ・・・ さっきの、ほんとになんだったんだろう・・・』

『真理 わかんない・・・ もう・・・ 気味が悪い・・・』


『千夏 まあまあ、2人とも落ち着いて。 こんなことはさっさと忘れて、早く寝よ? 明日も学校あるんだからさ。』

『真理 でも・・・ 愛華が・・・』

『霞 トークルーム退出しただけで殺されないでしょ。 そんなこと、さっさと忘れちゃえばいいのよ』

『真理 ・・・ うん・・・分かった・・・』

『霞 じゃ、明日学校でね』

『千夏 うん。 おやすみ』

『真理 お・・・ おやすみ・・・』

私はアプリを閉じてスマホの電源を切ると、ベットに横になった。