放課後、学校の廊下を歩いていると。

「四門さん!四門メグさん!」

見慣れない男子生徒に呼び止められた。

何でも、彼は御影第一高校演劇部の部長らしい。

近々演劇部の発表会があるらしく、その出し物に私を起用したいというのだ。

私、そういう人目に付くの嫌なのよねぇ…。

渋る私だったが。

「四門さんの美貌と何でもソツなくこなす才能を見込んで、是非!」

あら。

あらあらまぁまぁ。

そう?

何よ何よ、わかってるじゃないこの子ったら。

そこまで言うんなら、特別に力を貸してあげてもいいかしら。

で、出し物は何をやるの?

え?白雪姫?

高校生にもなってそんなのやるの?

小学校の学芸会じゃあるまいし。

まぁいいわ。

それで、私の役どころは何かしら?

それを尋ねると、彼は私に台本を渡した。

早速パラパラと目を通す。

まぁ何でも見事に演じ切って見せるけど?

とはいえ、主役なんて任された日には、私ガラにもなくはしゃいじゃっ…。









『魔女役→四門メグ』







ばれてる!?

私もしかして既にばれちゃってるのかしらん!?