頬にピチッと当たる感覚がして目を覚ますと晴天だった空は雲で覆われていた。

さっきの感覚は雨が降ってきたんだろう。

本格的に降って来る前に中に入ろうとハシゴを降りて扉に手を掛けようとすると

ガチャ、キィー

いや、私触ってないよ?いつの間にか自動ドアに?

勝手に開いた扉を見ていると男子5人がお喋りを止め幽霊でも見たかの様な顔でこちらをみた。

「あ、こんにちは〜」

なんて言って5人の横を通り抜けようとすると、いきなり手を掴まれて壁に叩きつけられた。

「っ……」
(…痛いなぁ)

受け身をとった際に足を捻った様だ。

5人は私を囲む様に立っていた。

「どうしてここから出てきたんですか?普段は鍵がかかっているのに」

左から2番目の眼鏡の緑頭が微笑みながら言う。

「いや、ん〜、なんと言えばいいのかな…ピッキング?……(/∀≦\)てへっ」

なんて言ってたら左右の端にいた顔がそっくりな
青頭と水色頭の2人が

「「えー!ピッキングなんてスゴーイ!!」」

そんなに褒めらたら照れるじゃないか///

次は誰が喋るのかと思ってたら右から2番目の巨体で猫背な紫頭がボソボソと口元を動かす。

口の動き的には『怪しい、悪い、人』と単語で動いていた。

「怪しい者ではございやせん!拙者、ちょっといい所を見つけて、寝てしまっただけですので、悪い人でもないでやんす!」

紫頭の顔がこっちに向いた。目は前髪で隠れていたが口がポカンと開いたままだった。

真ん中の黒頭が私に近づき

「おい、お前誰だ?どっかの族の者か?」

めっちゃ睨んでくる黒頭。お主怖いぞ?もっと肩の力を抜いてフレンドリーに、ね?

てか、族って何よ私ってそんな風には見えるの?こんなにも品行方正で眉目秀麗で、……すいません、調子に乗りました。

こんなにも真面目そうな奴に族って……はい、族ですけど。

私は『Olan(オラン)』と言う族の長をしている。が、人数は3人と極小数、私たちが行う活動は主に族の取締だ。

私達Olanのサイトが有りそこに書き込まれた依頼の中から見極めて引き受ける。