「いってきまーす!」
私は神崎朱里。ゲームや小説が大好きな普通の大学生。
 今日も家族に挨拶をして学校に向かう。玄関のドアを開け外に足を踏み出した瞬間、目を開けてられないほどの眩しい光に包まれた。

 しばらくして目が慣れ、目を開けると1面真っ白い空間が広がっていた。
「な、なにこれ...。ここはどこ?」
 周りには誰もいない。よく見ると白い空間にさらに白く輝く光が浮いていた。私が不思議に思い触ろうとすると
 『朱里』
 どこからが私を呼ぶ声が聞こえる。
 「誰!?どこにいるの?」
 『朱里、ここだよ。僕はラティアス。君たちの世界で言う神様だよ。』
 よく聞くと目の前の光から声が聞こえる。
 『驚いたでしょ?ごめんね。朱里をここへ呼んだのは僕。朱里に頼みがあって...。異世界に転生してほしいんだ。』
 目の前の光からとんでもないことを言い出され目眩がした。私にはお母さんやお父さん、お姉ちゃんや、妹。大切な家族がいる。今だって学校に行くところだった。いきなり転生だって言われてもみんな心配する。
「...嫌。」
 私が拒否すると、この光るヤツが不思議そうに聞く。
 『なんで?』
「なんでって...?私の家族が待ってる。いきなりいなくなったら心配する!それに友達だって…」