そう、言い聞かせながら、7走者目の子が近付いてくる気配を感じ、背を向けて右手を差し出す 「姫ちゃん...!お願い!」 パシッ、という音と共に、クラスメイトの声と、右手にバトンが手渡された その瞬間、私は一気に地面を蹴り上げ、前へと進む 周りからは大きな歓声が聞こえ どんどん黄団のあの子に近づいていく 『赤団速い!速いです!!』