『もう、陸上はやってないの─────?』


もう何度も妃と一緒に歩いた川沿いの道

そこで鳴海さん、という人の声が嫌なくらい響いていた


この人の言ってることが分からなくて


妃は、陸上やってたのか?


鳴海さんに強く言い返したみっちゃんに腕を引かれ、あの河原にたどり着いた





『...妃

話せるなら、話して欲しい』





少しの沈黙の後、俺はぽつりとそう呟くように言ったんだ