それだけ言うと、竜也は走っていってしまった。


さすが、現役陸上部。


「はあ」


詰めていた息を吐き出すと、大きく息を吸う。


1回目の告白の時もそうだったけど、仲が良かった人の告白を断るのは、なぜか泣きそうになる。


きっと、私がゆうのこと、好きだから。


友達のことを好きになる辛さがわかるから。


明日の返事、私はきっと断る人の顔とは思えないような表情で断ると思う。


それをずるいって思われるかもしれない。


もしかしたら、変な風に勘違いされてもう一度同じことを繰り返すかもしれない。


でもね、私だっていくら今は仲良くないとはいえ、仲が良かった人をフるなんて平然とはできない。