私は、右も左もわからないようなところで歩き出した。


ぼうっと、風景を見ながら歩く。


咲きそうな桜の蕾とまだ肌寒い風。


ああ、早く会いたいな。


でも、どうやって会うの?


私、家の場所知らないし、弥生さんなんてこの世どれだけいるのよ。


やっぱり、無理なのかな。


ゆうに会いたい。


今、LINEしたら会ってくれる?


ゆうは、もう私のことなんてどうでもいいの?


不安になっていく思考を落ち着けようと私は、近くの公園のベンチに座った。


こうしてると、ゆうが助けに来てくれる気がする。


この前は、振られたけど。