私は、踵を返した。


どこに引っ越したのかもわかんないなら、追いかけようがない。


LINE、してみようか……。


「待って。あなた、悠馬くんに会いに来たのよね?」


「え、はい……」


突然、おばあちゃんに呼び止められた。


「あのね、弥生さんたちが引っ越していった先なんだけど……」


おばあちゃんは、ゆうたちの引っ越し先とそこまで行くための電車を教えてくれた。


「がんばってね。あなた、悠馬くんのこと、好きなんでしょ?」


おばあちゃんにお礼を言うとそんなことを言われる。


「あ……」