私は、急いで準備を終わらせると、3組に向かった。


「悠馬くんって、彼女いるの?」


教室に入るなり、ゆうの名前と甘い女の子の声。


「いないよ」


「へえ、いそうなのに」


「お世辞はいいよ」


ゆうの相手の女の子は、すごく可愛い。


ぱっと見、妹って感じがする。


「お世辞じゃないよお」


そんな会話が聞こえてきて、少し不愉快な気持ちになりながら、ゆうを待つ。


「ありがと。じゃ」


ゆうは、私たちを見つけるなり会話を切り上げて私たちのところへと来た。


「一緒に帰る?」


「うん!」