友達から恋人になる方法

まだ、諦めてなかったんだ。


なんか、近い2人を見ていたくなくて、掴まれている腕をそっと引き抜いて移動した。


「由依、ちょっとあっちの方見てくるね」


「え、私も行く」


「いいよ。すぐ戻るから」


そう言うと、逃げるようにその場を立ち去った。


近くの水槽に行って、ぼうっと魚を眺めていると、館内放送で魚に餌やりが始まると言った。


見たいけど、すぐ戻るって言っちゃったし……。


そう思っていると、次第に人が増えてきた。


え、なんで?


私は、その波を押されて餌やりの場所まで連れ去られた。


なんでこんなに人気なのー!