「そんなことされたら、期待するじゃん」


うなずいた。


「いいの?期待しても」


もう一度、うなずいた。


「……好き」


そして、言った。


「そっか。じゃあ、俺と付き合ってください」


そう言ったゆうの顔は、見たことないほど晴れやかだった。


「うん。お願い、します」


そう言うと、ゆうはぎゅっと抱きしめてくれた。


久しぶりのゆうのぬくもりは、酔ってしまいそうなほど甘い。


「帰ろっか。なる」


少しすると、ゆうが言った。


なるって、呼ぶ声はいつもより優しくて、甘い響き。


差し出された手。


迷いなく掴めるのが嬉しくて仕方ない。


好き、ゆうが大好き。