【完】囚われた水槽館~三人の御曹司からの甘美な誘愛~


「私には、こう仰ってました。父親が居ない分、自分が頑張らなくちゃいけないんだ、と。でもまりあをどう愛したらいいか分からない、とも。」

「そう…ですか。」

「まりあ様…。 私はあなたと智樹さんの結婚には賛成しかねます。
まりあ様に好きだと思われる方がいるのならば、なおさら。ここに閉じ込められていてはいけません。
あなた達が一緒に居る事は、互いに傷つけ合う事しか出来ないと思います。」

ハッキリと私の目を見て言った、坂本さんの顔が印象的だった。 彼女は口元に手をあてて、皺になっている目元を潤ませた。

「まりあ様に…幸せになってもらいたいと思います。
智樹様では…まりあ様は絶対に幸せになれません」

坂本さんの本当に言いたい事は分からなかった。

私が幸せになれないのは、智樹さんが私を愛していないから?
そんな彼にこの館に閉じ込められているのは、幸せだとは言えないから?

それとも他に理由があるの?

それでも苦しそうなその表情を見て、彼女が私に本当に幸せになって欲しいという事は十分に伝わった。