【完】囚われた水槽館~三人の御曹司からの甘美な誘愛~


「母に?」

「ええ。年齢も近かったし、あゆな様にはとても良くして頂いていたんです。
友達のように接していただいて…だからあゆな様が横屋敷に決められた相手との結婚で悩んでいた事も知っていました。
そして彼女には好きな人も居たことも。
横屋敷の家を出た後も、連絡は貰っていたんです。
あなたが産まれた事も勿論知っていましたが、あなたがお腹に居る時に彼が亡くなっていた事も。
あの頃のあゆな様は…本当に辛そうでした…」

知らなかった。そんな繋がりがあったなんて。 彼女はいつも何か言いたげに私を見つめていた。その視線が好意的であるとは、気づかなかった。

「突然一人になって、想像もつかない苦労をなさっていたと思います。
まりあ様にどう接していいかも分からないとあゆな様は悩んでいらっしゃいました。 何不自由なく育ってきて、生きて行くのに精いっぱいで
でも横屋敷家には帰りたくないと…。まりあの事を知られたらあの家に連れ戻されてしまう、と。
自分のように育てられたくないとも言ってました。」

「母は…余り私には関心がなかったように思えてたんですけど…」