そうだったのか。 て言うか、私も直接芹沢に伝えれば良かったのに馬鹿だよな。 そりゃ芹沢が気が付かなくてもしょうがないことだ。 芹沢に非はない。 「でも、お前がフツーに戻ってくれて良かったわ」 芹沢はふいに腕時計を見るとやば、と呟いた。 「じゃ、オレこれから部のミーティングあるから」 「……うん、じゃまた」 廊下を駆けていく芹沢に私は小さく手を振った。